東北大学
金属材料研究所
大学院工学研究科 量子エネルギー工学専攻
工学部 機械知能・航空工学科 量子サイエンスコース
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2009年4月発足
私たちは電子顕微鏡学や機械工学、放射線物理学、ナノ特性評価法、レーザーなどの様々な手法を駆使して、原子炉材料、原子炉燃料、核融合炉構造材料、先進原子炉構造材料に関する基礎研究をしています。
研究室のモットーは「楽しく!楽しく!そして厳しく!」
原子力材料の研究って特殊?
一般の方々に原子力はとっつきにくいものです。原子力というと「必要とは思うけどねえ...」がフツーの方々の反応ですよね。この距離感を伴った弱い拒絶反応は「原子力は難しい」って皆思っている(思い込んでいる)ことにも一因があります。ちなみに、材料とか物質科学っていうのも同じような印象が強いですよね。専門を問われ、「材料です」って答えて、「難しいことやっているんですねえ」って即座に返された経験ありませんか?一般の方々の中にある「材料=難しい=理解不能」という図式に違和感を覚えた方も多いのではないでしょうか。原子力も同じなんです。素直に「原子力の材料とか燃料の研究です」なーんてウッカリ言ってしまった暁には、難しいの二乗で、引いてしまうだけならまだしも、変に尊敬されてしまったりして、赤面してしまうこともしばしば。ホントは原子力って殆どの機器が火力に基礎をおいているし、放射線の影響が生じる部位は一部で、確かにチャレンジングな領域ではあるけれど研究者の皆さんが敷居を感じるほど極端に難しいなんてことはないんです。
そういう一方で、原子力技術は着々と進み続けていて、原子力のは世界の発電量の16%、日本では25%を賄うに至っています。ちなみに東北電力では21%、九州電力や四国電力では40%強です。(2008年実績。2006年実績では日本は30%が原子力。)こういった技術の進歩と人々の理解の間の距離が大きくなってきている現状に対し、私たち研究者は何をすべきなのか。先に述べた人々の漠然とした不安に対して安心と安全を供する活動が必要だと考えています。
では、阿部研では何をしているのか
私たちの研究室では原子炉に関わる材料開発研究に従事しています。特に現行の商用炉(軽水炉)や次世代炉、核融合炉を対象とし、その中で課題となっている構造材料や燃料被覆管、制御材の照射劣化、環境劣化(腐食、水素脆化)を研究対象としています。これらの劣化事象は開発と規制の両面で重要です。特に昨今の原子力行政は安心・安全の実績だけでなく、劣化および耐性のメカニズムの明確化を要求しており、ここが基礎研究、すなわち「大学の出番!」となるわけです。私たちの研究室はまだまだ新米で、規模の小さな研究室ですが、鉄基合金とZr基合金の基礎(照射を含め劣化事象基礎過程)から応用(素過程のマルチスケールインテグレーション)まで、多様な取り組みを行っています。(図1)
さて、お気づきになりましたか?上の説明の中で照射という原子力の特殊語は2回しか出てきていません。原子炉材料は一般的な金属工学や金属物理学の範疇であって決して「特殊な分野」ではないのです。
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